“安くあまねく“は民間企業の役目か
NTTdocomoとauが相次いでプラン改定を発表しました。その内容は付加価値こそあれど客単価としては値上げであることから、これを批判する声もあります。このことについて考えてみます。
慈善事業ではない
スマートフォンでの通信を含めた移動体通信がもはやインフラといっても過言ではない中で、公共のインフラサービスとして「安い料金で、誰でも平等に」を求めるむきがあります。しかし、日本国内において移動体通信を提供しているのはいずれも民間企業。営利団体である以上、利益を追求することはある種必然的です。もちろん、「民間企業は儲けないとダメだからぼったくってでも儲けるべき!」というのは違うと思いますが、適正な範囲での利益は追求する必要があります。利益が出なければ赤字となり、赤字が続けばやがて存続の危機となることは言うまでもないでしょう。
“安くあまねく“は営利組織の役目ではない
一方で、インフラである以上は利益追求ばかりされては困るという意見にも一理あります。インフラは誰もが使用し、また必要としているものと考えられます。
飲食店に行けばスマホからのオーダーを求められる場合だってあります。もし水道や電気、ガスなどの料金を支払い忘れて止まってしまったら、電話で問い合わせする必要もあると思います。政府は確定申告などをe-taxで行うことを求めています。要するに、「インターネット或いは電話を利用するための手段は持っていて当たり前」という空気が社会にありますし、実際にその傾向はますます強まっていると思います。
そんな中で移動体通信で利益追求をされると、インフラを利用するために高い料金を支払わなければならないかもしれません。求めていないのに付加価値があるからといって客単価が高くされるかもしれません。
NTTdocomoやKDDIのプラン改定に対する批判のひとつに、「求めていないのに、品質が上がったりや付加価値があるからといって高い料金を支払わなければならないことが不満。ただ繋がるだけでいいのに。」というものを、Yahoo!ニュースのコメントで見ました。これには一理あると思っていて、高い品質や付加価値を求めている人が納得して支払うのは良いと思いますが、求めていないのに嫌々支払わされるというのは良くないことです。
“安くあまねく“は公営でやるべき
そこで、「ただ繋がるだけで良い」という人に向けたものを、公営でやってはどうかと思うのです。民間企業は利益を追求し、どうすれば儲かるかを重視します。その結果として、「ただ繋がるだけで良い」という人に向けたものは中々提供されづらいと思います。利益の出にくいことをやるかといえば微妙でしょう。
だからこそ、「安くあまねく、ただ繋がるだけ」の移動体通信サービスを、公共インフラとして公営でやってはどうでしょうか。具体的にいうと、公営でキャリアを運営してはどうでしょうか。日本は過去に公社などを民営化し、なかにはインフラの維持運営を担っているものもありました。改めて、「公共インフラとして必要なものは、責任を持って公営で運営する。」そうしたことが必要だと思います。
公共インフラのうち、利益が出やすく産業として成功しやすいものは民間に任せて、利益が出にくいところは公営で責任をもって維持運営する。こうしたやり方が理想だと思います。「民間企業の利益に貢献したくない」「公営のものよりも、好きな民間企業のものを使いたい」あらゆる考えがあると思いますし、そうした考えを尊重し、どれを使うか選択出来るようにすることが大事だと思います。
格安SIMに甘えるべきではない
格安SIMとよばれるものがあり、例えば日本通信は1GBを毎月290円で提供しています。そうした民間企業の取り組みは素晴らしいものだとは思いますが、しかし格安SIMを提供している民間企業に甘えるのではなく、公共インフラとして必要なものは公営で為されるべきです。
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