NTTの持株会社である日本電信電話株式会社、いわゆるNTT本体は令和7年5月9日金曜日、コーポレートアイデンティティを同年7月1日火曜日付けで変更すると発表しました。NTT本体は同年7月1日火曜日付けで社名を「日本電信電話株式会社」から「NTT株式会社」に変更するほか、一部のグループ会社も社名を変更します。
コーポレートロゴの変更
NTTのロゴが変更になります。従来のロゴは「ダイナミックループ」と呼ばれる電話線モチーフのロゴを青色で描き、その右に「NTT」と黒色のアルファベットで記したもの。それが、ダイナミックループはそのままに、青色のアルファベットで「NTT」と記したものに変わります。字体も多少の変化がありますね。

https://group.ntt/jp/newsrelease/2025/05/09/250509z.html から引用。
この変更に合わせて、NTT東日本、NTT西日本、NTTアーバンソリューションズ、NTTアノードエナジーの各社が使用しているNTTロゴも同様に変更となります。
ブランドロゴの統一と社名変更
ブランドロゴをコーポレートロゴ由来のものに変更します。従来はNTTdocomoはダイナミックループをロゴに用いておらず、またNTTCommunicationsとNTTCOMWEAはそれぞれ独自のロゴを使用していましたが、ブランドロゴの統一を行います。また一部の会社は社名の変更を行いアルファベットの「NTT」を正式な社名に含みます。

一部のグループ会社で行われる社名の変更について、従来の社名(変更前の社名)と変更後の社名についても添え書きしている。
https://group.ntt/jp/newsrelease/2025/05/09/250509z.html から引用。
上記以外のグループ各社のロゴは、順次変更していくとしています。
変更の背景と狙い
NTT本体は今回の発表を行ったプレスリリースにおいて、昭和60年の電電公社の民営化に際して設定した「日本電信電話株式会社」の社名と実際の業務内容の乖離が増す中で、競争の激しい国際市場において国内外で統一したコンセプトのもとNTTグループが有する技術力や戦略的優位性を分かりやすく示すことで先進的なグローバル企業としてのブランド向上を図るものとしています。
とくに、NTT本体の社名は「日本電信電話株式会社」から「NTT株式会社」に変更されることとなり、NTT東日本やNTT西日本の社名からも電信電話の語が無くなります。昭和60年の電電公社=日本電信電話公社の民営化に伴って発足したNTTグループ。その社名から電信電話の語が無くなることについて、Impress Watchの記事では今回の発表を行った記者会見においてNTT本体の島田社長は記者からの「一抹の寂しさはあるか」との問いに対して「全く無い。未来に向かって成長しなければならず、グループ一丸となってNTTを盛り上げていきたい。」と答えたとされ、Impress Watchの記事によればその姿には「寂しさよりも達成感が滲んでいるように見えた。」と記されています。島田社長は国際市場において従来から「NTT」の名で通る一方で、正式な英字表記の社名が「Nippon Telegraph and Telephoneであることもありイベントなどでの名札の表記などで「違和感があった(笑)」とも語っています。
NTTグループはグループ企業の再編を行いNTTdocomo主導のもと法人向けに一元的にサービスやソリューションを提供する体制を整えたばかり。その再編の際に、NTTCommunicationsとNTTCOMWEAはNTTdocomo傘下の子会社となっていました。直接の親会社はNTTdocomoとなり「docomo Business」として法人向け競争力の強化を進める一方で、NTTCommunicationsについては固定電話における地域を跨いだ音声交換や国際通信などの長距離通信を継続して担ってきました。今回の社名変更で正式な社名に「NTTドコモ」の語を含むこととなり、法人向けに対してNTTdocomoのグループ会社であることの認知度強化に繋がるであろう一方で、その名が消滅することについて、SNSでは驚きだという声もあります。
NTT本体は今回の発表を行ったプレスリリースについて、価値観や行動指針を
人々の豊かな暮らしと地球の未来に貢献するため、お客さまを発想の原点とし、
常に自己革新を続け、世の中にダイナミックな変革をもたらす企業グループをめざす。
Innovating a Sustainable Future for People and Planet
と定めたことを述べたうえで、「新たなコーポレートアイデンティティのもと、グローバル企業としてのブランド強化を図りIOWNやITなどの先進的テクノロジーを活用した体験の高度化を目指して様々な挑戦を加速する」として締めています。
iモードの成功以降、市場環境の変化も相まって競争力が必ずしも充分とはいえなかったNTTdocomo。新しい通信規格である5Gでも、残念ながら「リードしている」とはいえない状況にあります。OpenAIやGoogle、MicrosoftなどあらゆるIT企業がAIやあらゆるテクノロジーを開発・強化する中で、通信会社としての枠を超え、世界の企業に追い付く側から世界の企業を引き離す側へ目指して成長することを目指していってほしいものです。
出典と参考
- NTTグループのCIの刷新について(NTT、令和7年5月9日金曜日掲載。): ※今回のコーポレートロゴに関する添付画像は、上記のページのものを引用しています。※
- 「一抹の寂しさもない」NTTの社名変更【Watch+】(Impress Watch、令和7年5月10日土曜日掲載):
- 「NTTコミュニケーションズ」→「ドコモビジネス」に社名変更--SNSでは「驚いた」の声(CNET Japan、令和7年5月9日金曜日掲載):
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